1225について(平方◯◯数)

《まず基本情報》1225は三角平方数 = 35^2 = (1/2) × 49 × 50 、また

1225 = 21^2 + 28^2 (3n+1の型)

また、この1225は、3乗数(立方数)4つの和で、3通り表せる、最小の数である。つまり、

1^3 + 2^3 + 6^3 + 10^3 = 1225

3^3 + 7^3 + 7^3 +   8^3 =1225

4^3 + 6^3 + 6^3 +   9^3 =1225

この形式が作れる数の中で最小の数であるらしい。

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ほんとかどうか確かめるため、pythonで一応やっちゃいました。

 

n=1225
n=w^3+x^3+y^3+z^3

その時にw,x,y,z>0なら
11^3=1331
から1~10までしか検索する必要がないことが分かる

[pythonの例]

def calc(n):
・for w in range(1,11):
・・for x in range(1,11):
・・・for y in range(1,11):
・・・・for z in range(1,11):
・・・・・if (w**3+x**3+y**3+z**3==n):
・・・・・・return (w,x,y,z)

(w,x,y,z)=calc(1225)
print(f"{w},{x},{y},{z}") #1,2,6,10

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では、この次にこの形式が作れる数は何なのだろう?一体どのくらい大きい数なのか、それとも意外にそこまで大きくない桁数で見つかるのだろうか。

 

閑話休題

 

◯この数は、1225 = 35^2 = (1/2) × 49 × 50 より

「平方数」 かつ (49th)「三角数」である。(立法数で無い事に注意)

これも一松先生の「教室に電卓を!」(海鳴社)の第11章: 「四角い三角」と言う章のところで詳しい解説がしてあります。(平方三角数と言うらしい)

 

ちなみに、⚫︎=(1/2)×▲×▪️ する方法は、 2× ⚫︎= x^2 + x を解く(▪️= ▲+1より)

 

◯問1. これより小さな条件満たす数(平方数かつ三角数)が一つある。見つけられるでしょうか?

 

◯2. この1225より大きいものとしては、

204^ = 41616 =          (1/2) × 288 × 289

1189^ = 1413721 =    皆さま計算してみて下さい

 

☆ここで新たな問いが建てられる。

 「平方数」であり同時に「立方数」であるような数(平方立方数)全てを求めよ。

 

 

「平方三角数

「平方立方数」

の数列を二ール・スローンの数列大辞典で調べてみたいが今は気力がない…後日、調べたらこのページの記事に更新させていただきます。

13872^3(立法数でもある)

 

※この記事を書いていて、ウィキペディアですごい一般式をオイラーが発見していることを知りました。f:id:primeno:20191214221530j:image

 

所持している(オンライン整数列大辞典のN.J.A.SLOANE ニール・スローン)の紙の辞典

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%83%B3%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%B3%E6%95%B4%E6%95%B0%E5%88%97%E5%A4%A7%E8%BE%9E%E5%85%B8

http://oeis.org

f:id:primeno:20191214222245j:imageオンラインになる前の紙の辞典

 

では、M 5259にウィキペディアより多くの項まで載っています。f:id:primeno:20191214222501j:image

その前後にも似たような数列があり(ラゲール多項式の係数とか)不思議すね。M 5259の数列下の、G.F. : と言うのは、いわゆる母関数or生成関数(generating function) の事です。

つまり、この場合、

(1+x) / (1-x)(1-34x-x^2) 

というのが平方三角数の母関数(もしくは生成関数とも言う)です。多項式の割り算の形になっていますね。

つまり、無限に続く数列(無限級数という)の閉じた形と言うことです。その数列の“本質・正体“とも言えると思います。

では本当に上記の母関数が、平方三角数を生み出すことができるのか

多項式の割り算をしていけば係数の部分に、平方三角数が次々と現れます。

 

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11月27日 1127という数について

テボルトという人(誰?)は次の関係を発見した。

1127^2 = 01270129

127と129は連続した奇数。

 

彼は1127の"相棒"として8874も示した。

8874^2 = 78747876

7874と7876は連絡した偶数。

 

しかも1127 + 8874 = 10001 である。

 

他の数でこのような関係があるものは存在するのか?

 

11/27 =

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たけしのコマ大数学科 久々(第7期13限目)

2,3,4,5,6,8,10期は

初期の頃にもうすでに紹介した。残りは7,9(の一部),12,14,15である。(11 ,13は視聴していない)

 

◯まず第7期から、問題を一挙紹介。(13限目)

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3次方程式のx^2の項を消す為x=X-1に変数変換することを一松信先生の御著書で「立法完成」と名付けてました。曰く平方完成の類似性からだそうです。
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このミッシングハイカーの問題は未解決問題です。マス北野の右下の経路が今のところ一番最短距離です。
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final round は変形ハノイの塔です。ハノイの塔については、次の書物が参考になります。(通称GKP:graham,knuth,パターシュニク,日本語版「コンピュータの数学」、原題:concrete mathematics)
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数学王ガウスの真髄とは

私は10〜20代の一時期、本気で数学者になろうと思ってました。当時、家庭・地域の貧しい環境下(歴史だけは由緒あるが…)で、頭一本で勝負できる数学と言う世界にとても惹かれていたのです。今となっては赤面噴飯ものですが…💦(しかし10代の頃などは自分の数学的能力があるかどうかは、一生懸命トライすることでしかわからないと思います。それに、言い訳がましくなりますが、若い頃は特に頭が柔軟で柔らかいので、若いうちに数学的な考え方を身に付けられたのはよかったと思っています)

リーマン論文集やラマヌジャン書簡集も所持し、日夜解読に精を出しましたが雑誌「大学への数学」の学コンにも歯が立たない私の力では分からないのが当たり前なんです。しかしその深奥には少しだけ触れられたかな?と思うのは事実です。目も眩まんばかりのめくるめく数式変形などは飛ばし読みし(もう、天才がそのような式変形をしたのだからそれは事実だと認め、確認する必要性を感じなかった)いわゆる文脈というか、「この事実がこの事実とこうつながっている」的な読み方をしていました。だから私の学問はまったくの素人学問である事は疑いのない事実です。第一、知識が体系立っていません。

 

さて今回の本題は、ガウスについての書籍の比較的新しいものの紹介の引用です。

高瀬正仁九大教授の御著書もガウスについてとても詳しく良い本です。

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今回紹介させていただく本は

ガウスの数論世界をゆく」(栗原・桂 :  著)

という勇ましい書名の良い本です!

 

◯以下引用略

 "
ガウスの数論世界とは「相互法則の世界」とも言えるが、本書では有限体Fpの乗法群Fp*で定義される「ガウス周期」に注目し、ガウスの相互法則研究に及ぼした影響が詳しく考察されている。2次と4次の「ガウス周期の基本定理」を紹介し、それが2次と4次の相互法則の証明にどの様に関わるかを詳述している所に、他書には見られない本書のユニークで大きな特徴がある。本書ではイデアルやアーベル拡大など現代的な概念の導入を意識的に避け、ガウスの時代の初等的な議論の積み重ねを主体として、高校数学を修めた知識レベルの方でも大きな困難なく読み進められるように叙述されている。

本書は六つの章からなる。最初の二つの章は本論への準備であり、多くの例を含めて非常に丁寧に書かれている。奇素数pに対し、乗法群Fp*は位数(p-1)の巡回群であり、その生成元(gで表す)が原始根と呼ばれること。また、偶数である(p-1)を積d*eで表すと、d乗剰余がなす集合(Hdと記す)は、その冪指数がdの倍数となるgの冪乗数からなる位数eの集合であり、その他の剰余類はHdにgの冪を掛けた、g(Hd)、g2(Hd)、・・・、g(d-1)(Hd)からなること(従って、剰余類を縦に並べると、Fp*の元はd行e列の長方形に配置できる)。これらの事実が非常に基本的で重要であることを初学者の方でも理解できるだろう。

第3章ではガウス周期(【a】d、dは下付きの添字)が定義され、その積公式が証明されている。「d次のガウス周期」の定義は簡単で、1の原始p乗根ζに対し剰余類a(Hd)に属する各数をζの肩に乗せてそれらの総和を取ったものが【a】dである(ガウスはこれを(e,a)で表し、e項周期と呼んでいることに注意)。ここでは、ガウス周期はaが属する剰余類で決まり全体でd個あること、ガウス周期の積公式を理解し具体的に計算できるようになること、の二点が特に重要である。

第4章「2次のガウス周期」と第5章「4次のガウス周期」が本書の主題であり、最も興味深く面白い所である。ここでd=2の2次の場合とd=4の4次の場合の「ガウス周期の基本定理」が証明され、それらを用いてその次数の「相互法則」が証明されているが、それらにアナロジーが見出せることが明記されており素晴らしい。例えば、ガウス周期の基本定理では、二つのガウス周期の積の計算が核心部であるが、積公式を用いてそれをd個のガウス周期の線形結合で表す時の係数に、ガウスが「4次剰余の理論 第1論文」で求めたあるd次曲線のFp有理点の総数n(i,j)が現れ、(より易しい)d=2の場合でも同様の論理と計算が可能であることが示されており感心させられる。4次のガウス周期の基本定理を基に、4次剰余相互法則に向けての発見的な考察を行い、詳しい証明を与えている所がユニークで素晴らしい。平方剰余相互法則のガウスの第7証明の主役が「ガウス周期」であること、4次のガウス周期の基本定理を基に4次剰余相互法則を(アイゼンシュタインによる良く知られた証明と本質的に同様に)証明できること、の二点を本書で初めて教えられた。

最終第6章も面白い。前の二つの章の叙述から、ガウスが曲線や曲面の有理点の数を巧妙に求めていることが分かるが、ここではある射影4次曲線の有理点の個数の計算に上記のn(i,j)が巧みに使われ、その応用として『ガウスの《数学日記》』の最終第146項目(1814年7月9日)に述べられた有理点の個数に関する主張が証明できることが示されている。これらの事を勘案すると、ガウスの「4次剰余の理論 第1論文」(1828年)の叙述内容のほぼ全てが1814年7月頃までに完成していたことが推察でき興味深い。

"

 

個人的に夭折の愛弟子アイゼンシュタインに興味がありそこは比較的熱心に読みました。

あと、マーティン・ガードナーのこんなユーモアを思い出した。アーベル拡大をするグループの事をアーベリアン・グループというが、ある学者が間違えてアーベリアン・グレープ🍇と勘違いした。

(アーベル拡大とは可換が成り立つような種類の代数体)

 

乱筆すみません。ご精読ありがとうございました。

ヘロンの公式+ 三角形内接円の半径

1. まず三角形の3辺の長さがわかれば、ヘロンの公式により、その三角形の面積が求まる。

2. 求めた三角形の面積と、その三角形の3辺の長さを利用してその三角形の内接円の半径を求める。

 

◯ヘロンの公式

1. s = (a+ b + c) / 2 を求める。

ちなみに、このスモールsは、半周長と言う名前がついている。

2. S =√ s(s-a)(s-b)(s-c)  を計算することにより、ラージS、つまり三角形の面積Sがもとまる。

 

◯三角形内接円の半径の公式

これは公式そのままで、

r = (2S) / (a + b + c)

で、三角形内接円rの半径が求まる。

 

※こういうのは、忘れた頃に思いがけつ出会うと少し感動するものだ。

 

ちなみに、こういうレベルのもう少し面白い公式も紹介しよう。

 

直角三角形で、
底辺 + 高さ - 2 × 内接円の半径 =斜辺

(x + y - 2 × r = 斜辺)
という公式もある。

これは普通の公立中学校などでは習わないのではないか。塾に行っている受験生なら知っているかもしれないが、本来の意義は、丸暗記することではなくどのようにすればこのような公式が導出できるかが多分試験には問われるのだろうな。

 

◯ちなみに余談だが、ヘロンの公式はバリエーションがいくつかある。

1. まずは三角形ではなく四角形のバージョンのヘロンの公式に似た、中世インドの天才数学者の、ブラフマグプタの公式というのも、四角形の4辺の長さがわかるだけでその四角形の面積が求める公式である。ただしこの公式には条件があり、この四角形は円に内接する四角形でなければ公式は成り立たないと言うことだ。

 

2. 次に、三角形ではなく、四面体のバージョンのヘロンの公式に似たものもある。これは一松先生の本に書いてあった。

先生の本は、多岐にわたるため、どの本のどこの部分に書いてあったかは忘れてしまったが、そのような公式の拡張の仕方もあるんだなぁと感心した覚えがある。

 

※※※※※       ※※※※※

ブラフマグプタは7世紀の人。インド、ウッジャイニーの天文台長。優れたシッダーンタ(インドの天文学書のこと) を著し、後世に多大なる影響を与えた。(0記法の導入など多岐にわたる)12世期のバースカラⅡ世も注釈書やシッダーンタを書き、内容を更に発展させる。ペル方程式の解法など。

これらのシッダーンタを、時はアッバース朝第2代目カリフ、マンスールが翻訳を奨励し、その後イスラーム代数学が華開くのだ。シッダーンタはアラビア語でシンドヒンドと名を変えていた。

win+R(ファイル名を指定して実行)でエイリアス名で実行する方法

1. まずどこでもいいから(私はホームフォルダにしたけれど)わかりやすい名前のフォルダを1つ作る(私はaliasと名付けた)

2. コントロールパネルのシステムを開き、システムの詳細設定と言うボタンを押す。すると1番下のほうに「環境変数」と言うボタンがあるので押す。

3. 2段に分かれていると思うが、ユーザ環境変数と言うところでいいと思う。そこに新規のボタンを押して「Path」と言う名の変数を新しく作る。(すでにある場合は作らなくて良い。)

4. そのPath変数の値に、1. で作ったフォルダのアドレスを書き込む。(すでに他のアドレスが書き込まれてあった場合は、;で区切ってその後に書き込む)

5. これで、aliasフォルダにパスが通ったはずなので、そのaliasフォルダに、使用頻度が高く、かつ書き込むのはながったらしくめんどくさいアプリケーションのショートカットをフォルダに入れる。

6. そのアプリのショートカットの名前を、短くかつわかりやすいような名前(別名・エイリアス)に変更し、すぐに起動できるよう配慮する。例えばPhotoshopと言う名前はながったらしいので、エイリアスとしてpsdとでも名付ければ良い。名前は覚え安ければ何でも良い。

 

◯以上ですべての作業が完成しました。ためしに、win+Rで、上記で設定した別名・エイリアスを入力してみてください。すると少し経ってそのアプリケーションが見事に開いてくれます。

 

これは、地味に便利な、アクセサリーの中にある付箋アプリなど(に限らないが)にエイリアスをつけてデスクトップに今日の日程などをどんどん書き込むととてもはかどる。さらに便利なことには、アプリケーションに限らずよく使うフォルダのショートカットですらもエイリアスをつけることで瞬時に開くことができる。これはかなり便利なのかもしれない?

 

しかしやりすぎて、エイリアスをつけすぎて訳がわからなくならないように注意。

Windows7のdocument s and settingsの場所

XPであったこれが、7の場合デフォルトでは見当たらない。実は隠れている。どのように可視化するか。

 

1. フォルダオプションの表示タブを開き、詳細設定の1番下のチェックマーク(保護されたオペレーティングシステムファイルを表示しない)のチェックマークを外す。

2. しかしそれだけでは、document s and settingsフォルダには鍵マークが付いている。

実は、フォルダーのセキュリティー設定を「共有なし」にすることで鍵マークがフォルダに着く。

 

しかし私は、1. で説明したチェックボックスを外す事は基本的には推奨しない。よくメリットがわからないからだ。

 

※本当はこの記事は、win + R で開ける「ファイル名を指定して実行」をするときに、いちいちアプリケーションのフルネームを入力するのがめんどくさいから別名(エイリアスalias)を設定して簡単にアプリを開けるようにするための説明を書く予定だった。ちょっと的が外れたネット記事を見たせいで、document s and settingsフォルダにしなければならないのかと錯覚して上記の記事を途中まで書いてしまった。

もっと簡単にアプリのエイリアスを設定して素早くアプリを立ち上げる方法がある。

その方法を次回の記事で説明する。

Dcountの超絶注意点

大昔にだいぶ苦しんだ記憶がある。メモにはアクセスかExcelかは書いてないが多分アクセスだと思う。

 

1. Dcount("ID" , "jj" , "式1=' " , & [式1]  & " 'And 年齢 < "  & [年齢] )

 

上の例のように、数値型とテキスト型混合の条件式(Dcount第三引数) の場合、[式]の前後両方を、 '(シングル‘)で囲む!

これに悩んで半日苦しんだ者からの助言である。(谷尻かおりさんの本で解決したのではなかったかな?と思う)

 

2. 保存前は無理でも保存後に行ける場合がある。クエリ名変更の時とか。

デカルトの四接円定理

デカルト古代ギリシャ以来の数学の伝統であった幾何学と、文字や方程式を操作する代数学との両方を融合させた、極めてエポックメイキングな数学者・哲学者である。

アテネプラトンが開いたと言われる「リュケイオン」の入り口には、「幾何学を知らないものはこの門を入るべからず」と言う文言が掲げられていたほど古代ギリシャにとっての数学は幾何学そのものであった。

 

もちろんユークリッドディオファントスなどは、幾何学のほかに整数の不思議に見せられて興味を抱き研究をしていたらしい文章が残っている。

 

幾何学の伝統から離れ、純粋な方程式や代数を研究しだしたのは、ローマがゲルマン民族に滅ぼされ学問の中心がインドやアッバース朝のアラビアに移植されて発展した事が大きい。

アラビアに征服されるまでのインドは天文学が非常に盛んで、天体の位置関係のデータを記録するのには幾何学よりも数そのものとしての研究が盛んになった事は、岩波科学ライブラリーの中世インドの数学の変遷の歴史についての本「天文学の誕生」や、中公新書の「インドの数学 著者:林隆夫」を参照してほしい。

(アーリヤバタ・ブラフマグプタの二大天才が中心)

アラビア帝国の2代目カリフ(アッバース朝のカリフ・マンスール)は、ギリシャローマからインドに移植されて独自の発展を遂げた数学に非常な敬意を示し、わざわざ宰相に命じて、アラビア語に翻訳させ、学問の興盛を促したとの伝説がある。

 

デカルト以前にもフィボナッチやダヴィンチ等がアラビア語の先進的な数学書を読み、ヨーロッパ世界に紹介し、中世の西洋暗黒時代から抜け出すように、自らの頭・つまり論理的思考により中東のより発展した書物の理論をさらに推し進め、ルネサンス時代が到来した。

 

そしてルネッサンスの価値観の延長として自らの論理的思考で科学を推し進めるデカルトパスカルフェルマーなどが登場した。(スピノザホイヘンスなども)

 

デカルトが近代科学の中興の祖であると言う事はあながち間違ってはいない。なぜなら別々のものとされていた幾何学と方程式を融合させた解析幾何学と言うとんでもないものを発明したからである。今学校で習っている数学はほとんどデカルトの恩恵に預かっていると言っても良い。デカルトがいなければ方程式をグラフ(つまり図形)で表すなどと言う発想は生まれなかっただろう。

 

 前置きが長くなったが、ここで本題の「デカルトの四接円定理」を解説してみたい。これはデカルトらしく接する円のパラメーター(半径の逆数)が、きれいな方程式として表されると言う摩訶不思議な理論である。

 

まず外側の大円を描き、その内部に2つの円を描く。その3つの円同士は互いに接していなければならない。

そして大円の内部の円の半径の逆数を「曲率」と呼び、その円の内部にメモしておく。ちなみに1番外側の大円は、ー1と言う曲率として定義しておく。(なぜ半径の逆数などにするのか?の答えは式が煩雑になるのを避けるため)

この1番外側の大円と、その内部の2つの円は互いに接するが、3つの円の間には隙間がありもう一つの円がかけることに気づく。

この隙間に入る4つ目の円の「曲率」(半径の逆数の事)は、いくらになるかは普通はわからない。たとえ1番外側の円の曲率とその内部に接している2つの円の曲率が分かったとしても、その3つの円の隙間にある4つ目の円の曲率は普通はわからないはずだ。

 

ここでデカルトは天才的なひらめきをしてその4つ目の円の曲率を方程式によって求める方法を編み出した。

次の定理である。

「平面上で互いに接し合う4つの円の曲率

a,b,c,d の間には次のような関係式が成立する。

  2(a^2+b^2+c^2+d^2) = (a+b+c+d)^2

ここでの注意点は、1番外側の大円の曲率は、

-1 として計算することが注意するポイントだ。

 

 参考として図を載せるので皆さん曲率を方程式に当てはめて確認してほしい。この定理を使うと、3つの円が接しているときにその3つの円に同時に接する4つめの円の曲率(半径の逆数)が計算によって求めることになるので、実用的でもあるし何より美しい関係性だと思う。

 ではいかに参考として載せます。

f:id:primeno:20191126062219j:image

2{ (-1)^2+3^2+2^2+d^2}= (-1+3+2+d)^2

この連立式を解いて、四つ目の円の逆数d、つまり半径が求まる。ちなみに2と6と言う2つの数字が出てくるのは、この方程式が二次方程式であるからだ。そして3つの円に接する4つ目の円も2つちゃんとある。

デカルト以前は試行錯誤して解いていたかもしれない。これを機械的な代数操作により、試行錯誤も直感もいらず、万人が解けるのはやはり画期的な発明だ。

 

※ちなみにこれを3次元の球面にして接する球の半径を求める公式を発見した人も後世なって現れた。(ソディの6球連鎖)←江戸時代の天才和算家が先に発見していたという伝説もある

四次元でもあるのか分からないが、つくづく不思議なものだ。

 

ちなみに応用編としてアポロニュースの窓と言う図を上げておく。

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この図形に似たものとしては、ピタゴラスの定理の応用編とも言える「アルベロスの定理」などがある。(参考図書:岩波科学ライブラリー174   アルベロス 3つの半円がつくる幾何宇宙)